雑学,  食べること

茗荷(みょうが)を食べると物忘れする?絶対ハマるレシピもご紹介!

 

 

※アイキャッチ画像はtenki.jpよりお借りしました。

 

夏から秋にかけて旬を迎える茗荷(みょうが)。

土の中からぽこぽこ顔を出して、何なら花までつけている姿はとても可愛らしいです。

今回は茗荷にまつわる不思議な話と、お酒がすすんで困ってしまう絶品レシピをご紹介します。

 

 

茗荷を食べ過ぎると物忘れがひどくなる?

 

茗荷といえば、食べ過ぎると物忘れがひどくなる、と昔から言われてきました。

この俗説の由来は、周利槃特(しゅりはんどく)と言うお坊さん。
周利槃特は、兄の摩河槃特(まかはんどく)と共にお釈迦様に弟子入りしました。お兄さんはとても賢く、お釈迦様の教えをよく理解していましたが、弟の周利槃特は物覚えが悪く、自分の名前すら覚えられなかったそうです。

そして周利槃特が亡くなった後、その墓から植物が生えてきたので、それを茗荷と名付けたと言われています。

茗荷という名前は、自分の名前を覚えられない周利槃特が、自分の名を書いた板を背負って(「名」を「荷」って)修行していたことに由来するそうです。

 

でもこの話はこれで終わりではなく、本当は周利槃特は自分の物覚えの悪さを自覚していて、自分の愚かさに涙を流していました。
するとそれを見ていたお釈迦様が、
「自分が愚かであると気づいている人は、知恵のある人です。自分の愚かさを気づかないのが、本当の愚か者です。」
と言われ、ほうきを周利槃特に渡して、
「塵をはらわん、垢をのぞかん。この言葉を思いながら一生懸命に掃除を続けなさい。」と仰いました。
その後周利槃特は、その言葉自体は正確に覚えられないながらも、毎日一心に掃除を続けたそうです。
するとお釈迦様は「上達することも大事だが、継続することはもっと大切だ」と周利槃特を褒めたそうです。

その後も周利槃特は何十年も精進を続けます。
そのうちに、自分では思ってもいないところにも汚れがあるものだと知り、自分の心の塵や垢をはらい、ついに阿羅漢の悟りを開きました。

ある日、お釈迦様は、大衆を前にしてこう仰いました。
「悟りを開くということはたくさん覚えることでは決してない。たとえわずかなことでも、徹底してやればよいのである。見よ。周利槃特は徹底して箒で掃除することで、ついに悟りを開いたではないか。」

 

 

絶品!「茗荷としめ鯖の胡麻汚し」

 

掃除して悟りを開いた”茗荷和尚さん”の話の後に、胡麻汚しなんて少々気が引けますが。。。

 

数年前に根津で友人と久しぶりに会ってお酒を飲んだのですが、そこでいただいた一品がとても美味しかったので、自分でも作ってみたところ、家族にも大好評!

ぜひお試しください。

 

 

「茗荷としめ鯖の胡麻汚し」

  • 茗荷…3本くらい
  • しめ鯖…半身の半分くらい
  • 練りごま…大さじ1
  • すりごま…大さじ1
  • お酢…小さじ1
  • 醤油…小さじ1
  • 砂糖…小さじ1と1/2

材料はすべて適量でOK、混ぜて切って和えるだけ!
和え衣が固い場合は少しだけお水を足しても◎。

これ、見た目は地味ですが本当に美味しいですよ。
しめ鯖ってそのままで食べるものだと今まで思ってましたが、これは嬉しい想定外。
ちょっと甘めの胡麻の和え衣が酸味のあるしめ鯖と高相性。茗荷の香りと触感もよく合います。
お酒がすすんじゃって困る~!このメニューを考案した人、天才じゃないかな。。

 

 

さいごに

 

「茗荷を食べると物忘れをする」という話には、科学的な根拠はないことが証明されています。

むしろみょうがに含まれる「αピネン」という精油成分は松や杉、ヒノキなど多くの針葉樹に含まれる香り成分で、交感神経を抑えてリラックス効果をもたらし、血行をよくして血液循環を調整する働きがあります。またαピネンには脳血流を増やして大脳活動を活性化する働きや、脈拍を安定化させる作用、強壮作用もあります。

食べてもバカになるどころか嬉しい作用がたくさん!

とは言え食べ過ぎには注意して、適量を美味しくいただきましょう。