美術館めぐり,  茶道具

伝世の茶道具ー珠玉の住友コレクションー@泉屋博古館

 

久しぶりに、京都に行ってまいりました。

 

関西は、ちょうど金木犀が見頃!
関東とひと月も違うんですね。今年は3回も楽しめてラッキーでした。
お天気も良く温かい週末で、絶好の行楽日和!

 

久々の京都でしたが、鴨川の等間隔カップルは健在。
たしかに、こんないい日なら座ってのんびりお喋りしたいなあ。

 

今回の目的は、京都に住んでいた時からとてもお世話になっているお茶の先生にご挨拶と、お茶友に会いに。
それから、ちょうどやっていた茶道具の展示を見に行ってきました。


以前京都に住んでいたときはとてもご近所にあったのに、実は行ったことのなかった泉屋博古館。
今回やっとご縁ができました。

 

今回はお茶の先輩でもある友人と久々のキャッチアップ。
通勤路だった懐かしい景色を歩きながら、泉屋博古館までのお喋りも楽しみました。

 

泉屋博古館がある場所は、もとは住友家の15代当主、住友友純(春翠)の別荘があった場所で、泉屋博古館が開館したのは1960年のことです。
古いんだけど古びていない、直線的な外観が印象的な建物です。
そして大きすぎない会場の中に素晴らしい展示がわんさか!
大満足で、常設展まで見られませんでした。また今度来ようっと。

 

見に来ていた他のお客さまも、きっとすごい方なんだろうなあ、という風貌の方もちらほら。

東京なんかだとお着物の方もいらっしゃいますが、今回は全くいませんでした。
東京だったらすごい人出になりそうな今回の展示も、始まって初めての週末にも関わらず、そんなに人も多くありませんでした。

やはり土地柄かしら。ゆっくりじっくり、楽しめました。

 

何よりお茶友とひそひそ話しながらお道具を拝見できる楽しさ!(コロナ禍なのでほどほどに楽しみました)

 

今回印象に残ったのは、覆輪のある黄天目。
事前にサイトをチェックしていた時から気になっていたのですが、釉薬の感じとか、色合いとか、実際に見てもやっぱりすごく素敵でした。

(黄天目茶碗 泉屋博古館蔵)

 

茶入も、仕覆が複数あるものがあったり。
これって、保管するための付属品や仕覆の形を保つための詰め物とかも、すごく古いものなんだろうなあ!と思うとなんだかすごいなあ。

 

ずらりと並んだいろいろな形の茶入も壮観!仕覆が古くて展示不可のものもありました。
文琳って、林檎のことだったんだ~!なんて今更の発見も。象牙の蓋も景色がいろいろで、つまみの大きさも並べてみるとこんなに違うんだ、この蓋だと茶杓が置きづらそうだなあ。。。なんてものも。

茶杓も、並べてみると、これとこれは対になっている茶杓だから入れ物も竹の景色が似ているんだな、とか、櫂先や反りによってこんなに雰囲気が違うんだな、とか、お稽古では分からないことがたくさん。
宗旦作のものは、左下がりの櫂先が特徴、とあって、見てみると確かに!手の癖なのか、抹茶のすくいやすさを考えて作ったのか?その辺りも気になるところです。

 

美術館の入り口のところでは芦屋釜の動画も流れていて、釜ってこんなふうにして作るんだ!と感動。

お道具を作る技術って、本当に神業というか、熟練の技の重なり、奇跡なんだなあ。

 

ああ、今回も至福な旅。
ありがとうございました。

次回は東京の方にも行ってみたいと思います。