水屋の布巾の種類とたたみ方(表千家の場合)。
茶道の全ては、水屋から始まります。
水屋とは、茶室に隣接している場所で、茶事の用意を整えたり、使った後の茶碗を洗ったりするための所です。
家元の内弟子さん(表千家では玄関さんと呼びます)は、水屋仕事が一人前にできないままでは、お点前の稽古には入らせてもらえないそうです。
わたしたち一般の稽古人は、茶道のハイライトとも言えるお点前の練習ばかりに目がいってしまいますが、水屋仕事で覚えることはたくさんあります。
各茶道具の蓋の並べ方も決まっているし、裏方である水屋で使われる布巾にも、種類とたたみ方があります。
水屋で使う布巾の種類
水屋で使う布巾は、主に3つあります。
布巾、雑巾、手拭いです。
布巾(本麻)は茶碗を拭くための布で、向かって左側にかけます。
雑巾(木綿)は建水などの道具を拭くための布で、向かって右側にかけます。
手拭い(木綿)は手を拭くためのもので、右手前の少し高いところにかけます。
そして、布巾と雑巾にはたたみ方の決まりもあります。
床に飛び散った水を拭いたり水次の下に敷く雑巾は、また別に用意します。
水屋で準備をするときは、お客様を待たせないように時間をかけないこと、
でも手抜きをしないでひとつずつちゃんと用意していくことが重要になります。
水屋をきれいに使っている方を見ると、あっと思いますし、そういう方のお点前はやっぱり美しいな、と思います。
何より水屋がきれいだとお稽古も気持ちよくできますし、
茶会などでも、水屋の雰囲気は客側にも伝わるような気がします。