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柄杓の上手な使い方 其の弐:水指から水をすくう所作

 

お点前をしていて意外に難しいのが、柄杓の使い方。

 

以前に、畳に水滴をこぼさずに茶碗にお湯を注ぐコツを紹介しましたが、今回は「水指から水をすくって釜や茶碗にこぼさずに注ぐ」コツをご紹介します。

参考:柄杓の上手な使い方。

 

例えば茶碗にお湯や水を注ぐとき、実は水よりもお湯の方が簡単です。

 

釜の方が茶碗まで距離が近い場合が多い、というのもあるかもしれませんが、いちばんの理由はお湯の方が蒸発しやすいため、柄杓の外についた水分が垂れにくくなるためです。

 

柄杓で水を汲むと合の外側に水の膜ができ、それが下に集まって水滴が落ちてしまいます。

(厳密に言えばお湯の方が水より軽いので水の方が垂れやすい、、、と言えなくもないかも?)

 

つまり、裏を返せば柄杓の外側についた水分さえ落としておけば、途中でぽたっと水滴を落としてしまうことはなくなるということです。

 

 

 

以前の記事にも書きましたが、柄杓からお湯(水)を注ぐ時、柄杓から水の流れが二筋できるのが良いのだそうです。

 

これが試してみると意外に難しく、勢いよく注ぐと二筋にならず、周りに水が飛び散ってしまいます。

注ぎ初めて水が二筋になったら、そのままのスピードで注ぎきること。

お稽古をしていても、柄杓からきれいに水の流れができると、嬉しくなってしまいます。

 

特にこれから暑くなってくる季節。

涼しげな水の音はまさに最高のおもてなしになりますね。