日本のお茶

幻のお茶「碁石茶」飲んでみました。

 

「碁石茶(ごいしちゃ)」というお茶を飲んだことがあるでしょうか?

 

れっきとした日本のお茶ですが、いわゆる「日本茶」という言葉から想像するお茶とは全然ちがう変わったお茶です。

製造過程で、裁断した茶葉をむしろの上に並べて天日干しするのですが、茶葉が黒く乾燥した様子が基盤の上の碁石のようだということでこの名前がついたとか。

 

(高知新聞より)

 

一時期は生産農家が1件にまで減りましたが、今は7〜8件に増え、道の駅や健康食品店、インターネットでも購入できます。

 

 

日本でも珍しい「微生物発酵茶」

 

お茶と言えば、発酵させない「緑茶」、半発酵させた「烏龍茶」、発酵させた「紅茶」が同じ茶葉から作られていることは有名です。
烏龍茶や紅茶などの発酵茶は、お茶の葉自体が持っている酸化酵素で発酵させます。
微生物を使って発酵させるお茶と言えば、有名なのは「普洱茶(プーアル茶)」。確かに同じ中国茶でも烏龍茶とは全く違う味ですよね。

碁石茶は、四国の高知県大豊町の特産のお茶です。
プーアル茶の名産地、中国雲南省から四国に伝わったと言われ、江戸時代には土佐藩の主要生産物だったそうなので、もしかしたら坂本龍馬や中岡慎太郎も碁石茶を飲んでいたかもしれません。

 

このお茶が他の発酵茶と大きく違うのは「二段階発酵」だということ。

碁石茶専用の真菌(カビ)による発酵を約1週間行ったあとに、大桶に茶葉と蒸した時に出た煮汁を入れ、漬物を作るときのように重石を乗せて数週間漬け込みます(乳酸発酵)。

 

下の図はお借りしたものですが、二段階発酵をしたお茶というのは日本にしかないそうです。

同じ茶葉を使っても製法によってこんなに違うお茶になるのかと思うと、すごいですね。

 

 

https://www.aist.go.jp/aist_j/aistinfo/bluebacks/no5/index.html(産総研サイト:「さがせ、おもしろ研究!ブルーバックス探検隊が行く」内記事より)

上の表の記事は「菌」という切り口から見たお茶の記事ですが、けっこうマニアックで面白いです。リンクから開けるので、興味のある方は覗いてみてください。

 

石鎚黒茶や阿波晩茶も飲んでみたいな。

 

 

碁石茶を飲んでみました。

 

今回購入したのはティーバッグ6袋入りのもの。

クセがあるお茶だということは知っていたので、まずは味見を、ということで。。

ひとつひとつ遮光フィルムで個包装されています。

急須の下のものは、淹れたあとのティーバッグから取り出した茶葉です。
碁石茶の名のように大きい茶葉が入っているのかと思ったら細かーく砕いてありました。残念。そりゃそうか。。

 

発酵茶なので熱湯で煎れてみました。

煎れてるそばから、確かに独特な匂い…!
何というか、牧場とか納屋のような。笑
うーん、これは慣れるのかなあ。


大豊町碁石茶協同組合
のサイトには、茶粥や焼酎割りもおすすめだと載ってました。

これは美味しそう〜!!

確かに、お茶として飲むよりは、台湾で頂いた茶葉料理のように、料理に使う方が相性が良さそうです。

でもこの香りと酸味がクセになる!って人もいるんだろうな、と思いました。

確かに「他にはあまりない」お茶ですもの。

 

ちなみに急須ではなくてやかんや鍋で煮出すと酸味が強くなるそうですよ。

 

気になった方は是非いちどお試しください。