随想

【随想】お茶は、器。

 

2021年、あけましておめでとうございます。

 

本年も皆様にとって素晴らしい一年になりますように。

 

 

 

最近毎日飲んでいるのは、土瓶で煮出した三年番茶。

 

冬になると、家にいてもちょこちょこあったかいものが飲みたいので、土瓶で番茶を沸かしておくのが定番です。
土瓶は一度あっためると冷めにくいので、食事の前後に分けて飲むときも温め直す必要がなくて便利。
外出する時は、土瓶から熱々のまま水筒に入れて持って行きます。

 

仕事や用事がある時は水筒から直接飲むけれど、昔からの友人と会う時は小さい茶碗をふたつと、木のコースターをふたつ。それにお茶請けもリュックに入れていきます。

そしてちょっと一息つきたいなー、と思った時にすかさずお茶セットを広げて、短い時間、日向ぼっこをしながらお茶を飲む、というのが最近のブームです。


不思議なことに、お茶って水筒から飲むのと茶碗で飲むのでは、身体に染み入る感じがまったく違うのです。寒いなかでお茶碗を両手で包んで、はあっと息をついて、熱いお茶をごくっ。お茶が喉を通って胸を通っていくのがわかります。外で飲むと五感が研ぎ澄まされるのか?香りもいつもより楽しめる気がします。

だから、付き合ってくれる友人の時は、お茶セットは必須。
水筒には台湾茶を入れたり、お湯だけ水筒に入れて、現地で煎茶のティーバッグを入れたりもします。

 

夏だと、抹茶と氷と水、それに砂糖を水筒に入れてシェイクして、グリーンティーにして持っていくのもおすすめです。

 

お抹茶を点てていただく野点だと仰々しいけど、これならお茶をやっていなくても、相手も楽しんでくれるし、話もはずみます。

 

家にいる時に台湾茶を飲む時も、家人がいれば台湾式で淹れますが、1人だと、大きい湯呑みに茶葉をガサッと入れて、お湯をジャーっと注ぐだけ。台湾の鶯歌で入った器屋さんで蜜香紅茶を試飲したときもそんな感じでした。

(鶯歌にて。お店のお父さん自らがが焼いた器で試飲させてくれました。)

 

これはこれでいいのだけど、やっぱり小さい茶碗でちまちまいただくのが、なんだかほっとするんですよね。一口で飲み干せるからこそ、その一碗に集中するというか。

日本酒だって、小さいお猪口におっとっと、ってやるのも楽しみのうち。コップにガバッと注いで飲むのはよっぽどの酒豪じゃないかしら。もちろん、真冬に外で熱燗を飲む時は別として。。

 

どちらがいい悪いという話ではなく、自分が心地いいと思う選択を自分のためにできたらいいな、と思うのです。

 

そういえば、自分にとって心地いい場所を作るということは、自分の自然治癒力を高める効果があるそうですよ。

今年もできる範囲で、美味しいお茶とお菓子、それにお酒も楽しめたらと思います。

 

 

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