和菓子,  季節を楽しむ

季節を楽しむお菓子① 紫野源水「涼一滴」

 

先日ついに、前から気になっていた紫野源水さんの「涼一滴(りょういってき)」をいただきました。

 

 

「涼一滴」は毎年夏の時期だけの販売で、GW明けから9月半ばまでということで、販売が終わるギリギリの時期にはっと思い出してお取り寄せしました。

小豆風味の水ようかんと、精進料理のごま豆腐からヒントを得て作ったというごま風味の水ようかんの2種類があります。

 

小豆の方は、まさに水のような口どけ。
小さな白磁の煎茶碗に入っているのですが、確かにこの柔らかさでは自立しないし、重みで崩れてしまいそう。
ごま風味の方は、想像よりもずっとあっさりしていて、雑に食べたら胡麻の風味に気づかないんじゃ?と思うほど。煎って裏ごした胡麻を白あんに加えているそうで、みずみずしい白あんの控えめな甘さの後に、すうっと胡麻が香ります。

 

水が美味しいからできる技なんだろうなあ。
大変美味しくいただきました。

 

器の煎茶碗は、最近はまっている玉露をいただくときに使っています。
白磁なので玉露の水色もよくわかるし、サイズもいい感じ。気に入っています。

 

 

 

 

紫野源水の看板菓子は、松の枝を模してつくったという「松の翠(まつのみどり)」。
こちらも一緒にお取り寄せしました。
短冊型の羊羹の上に大粒の丹波大納言を乗せ、すり蜜で衣がけしたお菓子で、シャリシャリとした食感と大粒の大納言小豆のおかげか、小さくても食べ応えあり。こちらも、かなりかなり美味しかったです。

 

 

 

紫野源水


丸太町通にあった老舗「京菓子司 源水」(創業1825年)の三男さんが本家から独立され、1984年に紫野にて創業。
本家である「源水」は惜しくも2018年に閉店されました。
「ときわ木」というお菓子が源水の看板菓子でしたが、現在は紫野源水で「松の翠」と銘をかえて受け継がれています。
季節ごとの有平糖も細工が細かく美しく、大変人気です。

 

(「ときわ木」というお菓子を以前家元の短期講習でいただいた記憶があり、もしや、、、?と思って記録をひっくり返してみたら、かぎや政秋さんのものでした。あちらも銘菓!)

(ときわ木 百万遍かぎや

 

 



紫野源水

住所:京都府京都市北区小山西大野町78-1
TEL:075-451-8857