意外と知らない桐箱の紐の結び方。蓋を閉める時に迷ってしまう、桐箱の正面は?
貴重な陶芸作品や美術品は、紐の付いた桐箱に入っていることが多くあります。
茶道具で言えば抹茶茶碗や掛け軸、水差しなどの道具全般がそうです。
茶道具でなくてもお猪口やぐい呑、湯呑みなどでも桐箱付きのものがあります。
桐箱に紐が付いているのはなぜ?
桐箱のもともとの目的はもちろん「保護」です。
この桐箱についた紐は、
- 紐で蓋を固定するため(中のものが飛び出さないように)
- 運ぶときに紐を持ち手にするため
に付いています。
手のひらサイズ小さいものなどは紐が付いていないものもありますね。
逆に小さいものでも、大きめの桐箱の中にまた桐箱が入っていて、・・・という、厳重なものもあります。
桐箱の紐の結び方
流派によって結び方がかわることもあるようですが、
基本的な結び方(四方掛け)を写真で説明します。
厳密に言うと、輪が左肩に来るのは裏千家の結び方(左四方掛け)で、表千家は右肩に輪が来るようにして結ぶ(右四方掛け)という意見もあります。
ですが流派はどうあれ、桐箱を正面にして置いた時に輪が来た方に合わせて結べばいいのではないかなと思います。
2通りの結び方を載せますので、それぞれ縦にご覧ください。
桐箱の正面については後ほどご紹介します。
思ったより簡単です!
初めは自分の右手側にあるA紐から扱い始めて、ちょうちょをつくるときだけ逆になるんですね。
桐箱の正面はどこ?
桐箱にはちゃんと正面があります。
正面を無視して無理やり蓋を閉めてしまうと、次に開ける時に開けづらかったり、箱が壊れてしまうこともあります。
もしその箱に家元の箱書があったら、、、、怖いですよね。
この面が正面(間口)です。
側板と底板の断面が全て見えているのがポイント。
紐の位置だけで判断すると、間違えることもあるので注意が必要です。
蓋の正面は、自分から見て
- 木目が縦(垂直方向)になるように
- 左側の木目が細く、右側が粗くなるように
が正しい向きになります。
蓋に文字が書いてあればそれが目印になりますが、これを知っていれば文字がなくても大丈夫ですね。
大切な作品を守る桐箱。
わたしは表千家のお茶を習っていますが、恥ずかしながら紐の結び方は左しか知りませんでした。
茶会の後には道具をしまったり茶碗を干したりするお手伝いをしますが、
先生のお道具も、左肩に紐が来る箱も多いと記憶しています。
わたしは右肩に紐が来る時は箱ごと回して、左四方掛けをしていました。。
お手伝いの時はみなさんがバタバタしていて、ちゃんと教わる機会も少ないですが、ご参考になれば嬉しいです。
わたしも、次の茶会はこれで完璧!のはずです^^