海外のお茶

台湾茶を楽しむ~茶器と養壺

 

台湾茶を楽しむには、茶器が大事。

 

何事もまずは形から、なんて言われますが、確かに形から入ると“その気”になれるので、一理あるなと思います。
ゆくゆくはその本質や精神に触れることになるとしても、まず形から、というのは入り口のひとつとしては大事だなあと思いませんか?

 

 

わたしもまだまだ台湾茶は初心者ですが、美味しいお茶ほど茶器にこだわりたいなあ(というか、その方がもっと美味しくいただけるから!)と思い、機会があればちょこちょこと買い集めています。

 

 

中国茶は茶器の呼び方が日本とは違います。
日本でいう急須のことを、台湾では茶壺(ちゃふう)と呼びます。
湯呑みは、日本酒のおちょこくらいの大きさの茶杯(ちゃはい)を使います。
茶海(ちゃかい)というピッチャーも使います。中国茶ではお茶の濃度を均一にするために茶海を使いますが、日本では回し注ぎをするので使いません。でも「湯冷まし」としてこの道具を使うことはあります。
高温のお湯で淹れる台湾茶に対して、日本茶は60~80度の温度のお湯で淹れることが多いため、湯冷ましを使ってお湯の温度を調整します。

 


茶托(ちゃたく)は、日本も台湾も同じ呼び方ですね。茶杯が小さいので台湾の茶托の方が小ぶりで、素材もデザインもたくさんあります。

シンプルなものから、

錫かな?こんな可愛いものや(ガラスの茶杯も素敵なの)、

葉っぱの形のものも。

 

 

聞香杯という、中国茶ならではの茶杯もあるのですが、その時は2つの器を乗せるので楕円や長方形のシンプルなものを使ったりもします。

 

これは長方形の茶托。↓

 

こちら↓はシンプルな白磁の器ですが、茶托がおしゃれ!

 

 

養壺(ヤンフウ)

 

台湾や中国には、養壺(ヤンフウ)という習慣があります。
特定の茶葉専用の茶壺(陶器ではなく紫泥などの素材のもの)を使い、茶壺にお茶の味や香りをうつし育てること。
日本茶にはない習慣ですね。
茶壺は洗剤で洗わず、飲んだ後の茶葉で磨いたりもするそうです。
わたしもやってみたいなあと思うのですが、なかなかこのお茶にはこれ!というものが見つからず(目利きもできないので)、今は特に特定の茶壺は持っていません。
でも最近、密香紅茶にはまっていて、同じ茶壺で密香紅茶ばかり淹れていたら、ある時に茶壺を温めるために入れたお湯をふと飲んだとき、
「あれ、なんか甘い気がする!」
とびっくりしました。
やっぱり密香紅茶や東方美人のようなお茶は、特定の茶壺を持ちたいなあ。

 

紅茶はあまり和っぽくない茶壺がいいなあと思っています。(買うより前に飲み終わってしまいそうな気もしますが。。。)

例えばこんなの。なんとギリシャ神話のアテネ神がモチーフ。後ろに見える茶海も素敵!

 

これもすごくおしゃれ~。紫泥にこだわらないならこれも紅茶用にアリ!優雅なお茶会になりそう。
(どちらの写真も台北ナビよりお借りしました)

 

 


紫泥の茶壺は実際に見て買いたいなあ、と思っていたのですが、今はこんなご時世ですので、なかなか台湾に茶器を買いに行くこともできません。
そこで泡茶師(台湾のお茶の資格)の友人に相談してみたら、「陸羽茶藝中心の茶器は液だれしないし、品質もいいよ~!」とのこと。ということで友人の協力も得て、さっそくインターネットでゲット!

陸羽茶藝の茶器は、少し大ぶりなところと、茶海に蓋がついているところがお気に入り。
デザインもおしゃれなものもたくさんあるんですよ。先ほどのアテネ神のモチーフの茶壺も陸羽茶藝のものです。

 

いつか台湾に行ったときには買いに行こうっと。
ちょっとお高いですけれどね。